2020年竣工
梁間方向16メートルの『大スパン無柱架構』の構造計画(鉄骨造+免震構造)とすることで、将来予測される医療ニーズの変化による、一般治療病棟から特殊病棟(緩和ケア病棟等)への転換改修などにも対応可能なフレキシブルな計画としています。
医療法の各廊下幅員を遵守しながら、病棟中間に柱型のない大空間とすることで、より自由度の高い平面計画の実現を目指しました。
全ての病室は、室内にも柱型のない計画とし、実質的な有効床面積を大きく確保しています。これにより、4床室では窓側を含めた全てのベッド廻りのスペースを均等かつ十分に確保し、平等化と医療スタッフの「ヒヤリ・ハット」防止を図りました。
病室の内装は、温かみのある木調デザインを採用し、病室に隣接して分散トイレを設けるなど、患者アメニティの向上を図りました。また、病棟各所にグローブやマスク等が入った『感染対策ボックス』を設け、感染防止にも配慮した病棟計画としています。
外観デザインについて、窓側には庇的なバルコニーを設け、日射抑制及びメンテナンス向上を図ると共に、落下や転落の恐怖感を入院患者さんに与えないデザインとしています。また、樹脂サッシや複層ガラスを採用することで、断熱性能の向上や室内結露から発生するカビの繁殖を防ぐなど、省エネと良好な病室環境にも配慮した窓廻りデザインとしています。
建築主 | 国立大学法人山梨大学 |
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所在地 | 山梨県中央市 |
主要用途 | 大学病院 |
敷地面積 | 220,959㎡ |
延床面積 | 13,543㎡ |
構造 | S造(免震構造) |
階数 | 地上7階 |