2024年竣工
石川地区は弘前市南東部の雄大な津軽平野と奥羽山脈の間に位置しています。人口減少と校舎老朽化を背景に、石川小学校、中学校の敷地に、学区内に点在する公民館、出張所、児童館を集約した校舎一体型複合施設の計画が求められてきました。
本計画では、市がかかげる石川地区の「夢を育む教育自立圏」を実現するため、「石川地区の絆を深め学校と地域が共に歩みつながるみんなが生き生きと活動する新たなまちづくり」をメインコンセプトに、子どもたちや地域住民をやさしく迎え入れ、学びの意欲・想像力を高める豊かな学びと育ちの場を提案しました。
冬季は車の送り迎えが多くなる地域特性から十分な現地調査・分析を行い、既存門を利用した4つの門を整備するとともに、歩車分離の徹底や「みんなの道」、「みんなの広場」を計画して、各門から昇降口までを結ぶ豊かなアプローチ空間としています。
普通教室ゾーンは3つのゾーンに分け、学年ごとの学習環境に配慮した多目的スペース、教材室、水回りを設けるとともに、小学生と中学生ゾーンの廊下は視線がまっすぐに通らないように計画しています。また大階段と一体利用できる「絆ホール」と「メディアセンター」を中心とした学びの広場を形成し、学校全体に学びと交流、にぎわいを創出します。
地域コミュニティの核となる複合施設ゾーンには、みんなの広場に面した多世代交流の場として「あじさいホール」を計画し、地域の方々が気軽に立ち寄れる計画としました。
建築主 | 弘前市 |
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所在地 | 青森県弘前市石川 |
主要用途 | 小学校、中学校、児童館、出張所、 公民館 |
敷地面積 | 34,280㎡ |
延床面積 | 7,576㎡(新築のみ) |
構造 | RC造、一部S造 |
階数 | 地上2階 |